<私の「林住期」の生き方> 西口泰夫
人生は、五木寛之の「林住期」(幻冬舎)によると、4期にわけて考えることが出来ます。人生を有意義に生きるための基本となる教育を受ける学生期(がくしょうき)、次に社会、家族に対する大きな責任を負って仕事に全面的に取り組む家住期(かじゅうき)、重い責任の荷を下ろし、自身の意を中心に活動する時期、ある意味において人生のゴールデンタイムを林住期(りんじゅうき)、さらにその後を遊行期(ゆうぎょうき)と分けて、それぞれの期の人生の過ごし方を考えています。
私のゴルフ歴は約30年となります。最初のラウンドは、鹿児島県の高千穂カントリー倶楽部です。プレイの内容は別にして、2月の晴天の下、高千穂の峰を眺めながらコースを歩き、ゴルフとはこんなに素晴らしいスポーツかと感激をしたことが、その後のゴルフ人生に繋がっています。お陰様で「家住期」には多くの企業の方々と、お互いの懇親を深めるためにプレイをすることが出来ました。これにより培ったお互いの信頼関係が、ビジネスの場においての交渉事をスムーズに進めることにも繋がったかと思います。
企業における経営の資産は「人」、「物」、「金」と言われますが、個人の人生においては、特に「人」は、人生をより多くの面において豊かにする資産であると思います。私はこの資産を「人財」と呼んでいます。「家住期」に得ることが出来た多くのゴルフグループの方々と、今は国内外にてプレイを楽しみながら懇親を深めています。特に毎年恒例のハワイゴルフツアーでは、ハワイ島コナにある36ホールのゴルフコースに囲まれたリゾートホテルにて、各グループの方々と男4人一つ屋根の下で一週間過ごしながら、時には日に2ラウンド、合計最高7ラウンド回ったりします。さらにトローリング、4205mの山頂からの日の出ツアー、星空ツアー等、感激のツアーを楽しんでいます。さらに非常にリーゾナブルなカルフォルニアワイン、肉料理等と共に、毎夜、ゴルフ、人生等を話題に談義を堪能しています。このような時間を過ごすことにより、以前に増して懇親が深まっています。また京都府京田辺市に位置する田辺CCへ、関東地方の方も含め、多くのゲストお招きしています。この時には、19番ホールと称して、近くにある拙宅で会食とゴルフ談義を行い、楽しんでいただいております。
現在60歳から70歳前半の「林住期」方々は、戦後の各企業の急成長の中で、仕事を通じて特に多くの経験を積んでこられています。この世代の人たちが、現在「家住期」において活躍されている人たちへのアドバイザー等で、少しでも企業が持つ課題解決のお手伝いをすることも良いかと思います。また、この活動は、この「林住期」世代の人たちが若い人たちの経済面等で単に負担側に回ることにより発生する高齢化問題の解消にも繋がります。このような考えで私は、私の「人財」である方々に呼びかけ、㈱SOLEを設立して2年が経ちました。2年は決して長くはないと思いますが、お陰様で、複数企業に対して課題解決のお手伝いする仕事も本格的に始動し、その設立の趣旨が実現されつつあります。このように当社の業務が軌道に乗り始めていますことに対し、関係者の皆様方にお礼を申し上げます。